かゆみの強い赤いポツポツ「毛虫注意報!」です

2020年05月24日

この時期(主に6月または9月)に首から腕や腹部、背部に、かゆみの強い赤いポツポツが突然多発したら、それは「毛虫皮膚炎」かもしれません。
最近、「チャドクガの幼虫」による毛虫皮膚炎の患者さんが増加しています。

症  状: 体の左右どちらかに片寄ってかゆみの強い真っ赤な丘疹(ポツポツ)が頚部、上肢や躯幹に多発します。

原  因: チャドクガの幼虫の毒針毛に触れたことでなります。チャドクガの幼虫はツバキ、サザンカの葉にとりつくため、庭の手入れや公園の植え込みに近づいた後に被害を受けることがあります。幼虫(毛虫)に接触したことに気づいていない場合が多いようです。幼虫(毛虫)には無数の細かい毒針毛がついており、ツバキやサザンカに近づいたり葉に触れるだけで被害を受けます。毒針毛が風に乗って洗濯物に付着し、被害を受けることもあります。

治  療: ステロイド外用薬を塗布します。かゆみが強い場合は抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤を内服します。通常は1週間程で治癒します。被害を受けた時の衣服は毒針毛が残存していることがあるので、一度洗濯してから着るようにしてください。

予  防: 庭にツバキやサザンカがある場合は卵のうちに取り除くのが効果的です。卵にも成虫の毒針毛が付着しているので素手では触れないようにしてください。チャドクガの幼虫は主に6月と9月に発生するので、この時期はツバキ、サザンカに触れないように気をつけましょう。毛虫を見つけたら毒針毛を飛び散らさないように葉ごと除去しましょう。毒針毛を飛ばさないように毛虫を固まらせる専用のスプレーも市販されています。大量発生している場合は業者に任せた方が良いと思います。