皮脂欠乏性皮膚炎(ひしけつぼうせいひふえん)について
2019年11月01日
秋から冬の時期に皮膚がカサカサ乾燥してかゆくなりませんか?
皮脂欠乏性皮膚炎は皮脂欠乏性湿疹とも呼ばれ、主に高齢者の腰から下肢に多くみられます。
症 状
皮膚が乾燥してカサカサになり、白い粉をふいたようになったり、ひどくなると赤みや細かいひび割れが出来てかゆみを伴います。特に高齢者に多く、秋から冬の空気が乾燥する時期に悪化します。
原 因
老化により皮脂分泌が低下すると、皮膚表面の油分が減って水分が蒸発しやすくなり乾燥することが主な原因です。さらに冬の空気の乾燥、石鹸の使い過ぎによる皮脂の減少なども悪化させる因子です。
治 療
塗り薬として、炎症が強い部位にはステロイド外用薬、皮膚の乾燥に対しては保湿薬が用いられます。また、かゆみが強い場合は、抗ヒスタミン剤か抗アレルギー剤の内服薬が用いられることもあります。
予 防
もともと皮膚が乾燥気味の方は冬場にはあらかじめ毎日保湿剤を外用するスキンケアが効果的です。
入浴では石鹸やボディソープの使い過ぎ、熱い風呂に長時間つかる、ナイロンタオルやタワシで皮膚をこするなどの行為は皮脂が減少するので注意しましょう。また空気の乾燥には加湿器を利用すると良いでしょう。